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【アニサキス対策】お子さまでも安心してお刺身を食べる方法
お魚は好きですか? 僕は刺身が大好きなのですが、近ごろではアニサキスが話題で安心して食べることができません。
そこでどうしたら、おいしい刺身を安心安全に食することができるのか調べてみました。
- 最近アニサキスが増えていると聞くけど本当なの?
- アニサキスを気にせずお刺身が食べたいけれど、どうすればよいの?
- アニサキスは統計上増えている
- 食べるとどうなるの
- アニサキス対策には3つの方法がある
- 加熱する(60度で1分、70度以上で瞬時に死滅)
- 細かく刻む
- -20度以下で24時間冷凍する
結論から言うと、アニサキスは冷凍することで死んでしまいます。 あらかじめ冷凍された魚を購入してくる、または、冷凍庫で2日ほど凍らせておくことで、新鮮さはなくなってしまいますが、安心してお刺身を食べることができるようになります。
家庭用の冷凍庫では温度があまり低くないためアニサキスが死んでしまうまでに時間がかかります。 -20℃以下を保てる強力な冷凍庫であれば、1日冷凍するだけで翌日にはお刺身が食べられるようになります。
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アニサキスの見つけ方
アニサキスは目で確認できる大きさです。よく探すことで発見することができます。アニサキスは色が白いので魚の色によっては、見つけることが難しい場合があります。
そんなときに便利なのが、ブラックライト(UVライト)。
ブラックライトを魚に当てながらアニサキスを探します。 アニサキスがいるときにはブラックライトがアニサキスの形にくっきりと反射するので発見しやすくなります。
そもそもアニサキスとは
アニサキスは寄生虫(線虫)の一種です。
その幼虫(アニサキス幼虫)は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいで、白色の少し太い糸のように見えます。
アニサキス幼虫は、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生します。
アニサキス幼虫は、寄生している魚介類が死亡し、時間が経過すると内臓から筋肉に移動することが知られています。
アニサキスって何? (厚生労働省より)
アニサキスは、白い色をしていて、生きていれば動いているものを見ることができます。 新鮮か否かにかかわらず魚のお腹の中には必ずと言ってよいほど生息しています。
主に内蔵に寄生していて、宿主が死亡すると内蔵から筋肉(身の部分)に移動するとも言われていますが、はじめから筋肉部分に寄生していることもあるそうです。
2018年にアニサキス食中毒の発生件数が多くなり、発症した芸能人がお医者さんにかかることが頻繁に話題にあがったために一気にアニサキスの知名度があがりました。
このときに食中毒になったのは、渡辺直美さん、庄司智春さん、山里亮太さんが有名です。 あの筋肉が沢山ある庄司さんでさえ苦しむのですから、さぞ痛いのでしょう。
アニサキスは統計上増えている
1970年からアニサキスは増えているそうです。 厚生労働省から出されている統計からも増加しているのがわかります。
なぜ、アニサキスの食中毒が増えてきたのかというと、魚の流通技術が向上してきたおかげで冷凍せずとも新鮮な魚が食べられるようになったからだといわれています。
アニサキスは魚を冷凍すると1~2日で死んでしまいますが、お刺身用の新鮮な魚を流通するときには冷凍ではなく冷蔵で運ばれるようになりました。
その副作用として新鮮な寄生虫も同時に運ばれるようになってしまったと考えられています。
アニサキスが増えている原因
さらに増えてきている原因は2つの説があり
地球温暖化の影響による寄生虫の増加
地球温暖化によって寄生虫が増加。 そのために魚から発見されるアニサキスも増加してしまったという説。 昔は魚1匹に対してアニサキスは1~2匹だったものが、現在では5~6匹見つかることもあるそうです。
アニサキスの認知度が向上したことによる医療機関からの報告が増加
厚生労働省で計上されているアニサキス食中毒の統計は2014年から計測されるようになりました。それまでアニサキスというカテゴリーはなく集計がされていません。
当初、お医者さんがアニサキスによる食中毒を発見しても厚生労働省へ報告があがることが少なかったのです。時間がたつことによって徐々にアニサキス食中毒も認知されていき、それに伴い発生件数も増加していったのだと考えられています。
一番のピークは2018年。 このときはカツオが豊漁の年だったため、カツオの販売数が増えることでアニサキス食中毒も増えたということが言われています。
アニサキスは内臓から筋肉へ移動する
アニサキスはどうやって魚に寄生するのでしょうか。 これは魚がアニサキスに寄生されたオキアミ(エビ)を食べることで体内に寄生されてしまうからです。
アニサキスに寄生された魚を鯨が食べることで寄生の連鎖が起こります。 アニサキスの野望として最終的に鯨、イルカ、アザラシの中に寄生することが目的です。
残念ながら人間に食べられる運命の魚に寄生したアニサキスは、その野望にたどりつくことができません。
魚が生存しているときには、アニサキスは内臓に潜伏しています。魚が死んでしまったら、アニサキスは内臓から筋肉(身の部分)に移動します。
その性質を利用して、魚を絞めたらすぐに内臓を取り出すことでアニサキス食中毒を減すことができるのです。ですが、最近の調査では初めから筋肉部分にも存在するアニサキスもいることが確認されていたりもします。
このように内臓から筋肉へ移動する性質があるため、筋肉の部分でもお腹側で発見することが多いです。刺身の柵を購入するときにはなるべく背中側を選んだほうが安心ですね。
さらに調べるとアニサキスの種類によって内蔵から筋肉へ移動したり、移動しなかったりするようです。 ですが、内蔵にとどまるアニサキスでも筋肉で確認されたりもするので、100%避けられるものではありません。
アニサキスはどこかに潜んでいると考えていたほうがよいでしょう。
食べるとどうなるの?
アニサキスを食べると一体どうなるのでしょう?NIID 国立感染症研究所ではこのような症状があると記載されています。
1.胃アニサキス症 | ・食後数時間後 ・胃の当たりに激しい腹痛 ・吐き気 ・嘔吐 |
2.腸アニサキス症 | ・腹痛(胃じゃないお腹) ・吐き気 ・嘔吐 |
3.消化管外アニサキス症 | ・アニサキスが胃や腸以外の場所に移動してしまったため、症状はまちまち |
4.アニサキスアレルギー | ・蕁麻疹 ・血圧降下 ・呼吸不全 ・意識消失 |
1、2、3 は生きているアニサキスを食べたことが原因です。
治療方法は、アニサキスが中で暴れまわっているか軽いアレルギー反応が起こっているので、胃カメラでアニサキスを取り除いてもらうか、アニサキスが死ぬまで我慢する(我慢できないほどの痛みとのことですが)ことが対処法になります。
4.についてはひどいアレルギーですから、すぐに病院に行くことが必要です。
こんな怖いこともあるそうですので。アニサキスにあたって、一生ほとんどの魚が食べられなくなった話 (update版)
アニサキスは胃液の中では生きていけないため、生存期間は1~2日、長くても4日程度で死滅し人体内で成虫になることはありません。
なかには重症になるときもあり、最悪死に至ることもあるので、アニサキスによる食中毒が疑われるときには必ず医療機関を受診しましょう。
もしアニサキスによる腹痛がおきたら、正露丸を服用するとアニサキスの行動が抑えられて痛みが和らぎ摘出が容易になるという情報もあります。
まだ完全に効果があるという結論は出ていませんが、もしものために常備しておくこともありかもしれません。
対策には3つの方法がある
こんな恐ろしいアニサキス。 できれば食べる前に解決したいところです。解決できる方法は3つあります。
- 加熱する(60度で1分、70度以上で瞬時に死滅)
- 細かく刻む
- -20度以下で24時間冷凍する
加熱する(60度で1分、70度で瞬時に死滅)
アニサキスは生き物ですから熱に弱く、60度の温度で1分間加熱または70度以上ではすぐに死んでしまいます。アニサキス自体食べても問題はないため、焼き魚や煮魚であれば安心して食べることができます。これが一番安心ですね。
細かく刻む
アニサキスは熱にも弱いですが、傷にも弱いのです。体に傷がついたアニサキスはやはり死んでしまうため、悪さをすることがなくなります(アレルギーを除く)。
叩いて作る「なめろう」や「たたき」などはこのパターンに当てはまります。
-20以下で24時間冷凍する
今回の目的はおいしい刺身が食べたいのです。そのためには、加熱や刻むことはNG。では、冷凍しましょうということです。
アニサキスは冷凍にも弱いので、-20度で24時間冷凍すればOKです。新鮮なお刺身は食べられませんが、安心して食べたいときにはまずは冷凍しましょう。解凍したお刺身もおいしいですよね。(本マグロなんかほぼ冷凍ですからね)
ここで注意なのですが、家庭用の冷凍庫は-20度まで下がらないものが多いのです。(僕の家にある冷凍庫の温度を調べてみると-14度となっていました)
その場合24時間ではなく、さらに24時間加えて48時間冷凍することでアニサキスを退治することができます。
安心してお刺身が食べられるようになるのが、2日後になってしまいますが、お腹が痛くなるのは避けたいところですよね。特に小さなお子さんがいるお家では、かならず冷凍しておいたほうが安心です。
2日も待てないよと感じる人には、-20度に対応している冷凍庫がありますので、そちらを購入しておくことがいいでしょう。
新しい対処法ができつつある
結局今の段階でアニサキスをやっつけることができる方法は、焼くか冷凍するかの2択になっています。 でもやっぱり新鮮な刺身を安心して食べたいと考えつづけたことで瞬間的に電流を流すことにより、アニサキスを退治する画期的な方法を考え付いた人がいます。
刺身に電気を流して「アニサキス」撲滅 苦節30年、社長の執念が実った開発秘話
2022年現在では、まだ開発中ですが、2025年に完成を目指しているそうです。 早く実用化されるといいですね。
まとめ
昔は少なかったアニサキス。 だんだん新鮮なお刺身も食べられなくなるような時代になるのでしょうか。プロの料理人でも発見が漏れてしまうこともあるので、生魚を食べるときには完全に予防することはできないでしょう。
生食を食べるときには、ひょっとしたらお腹が痛くなるかもしれないと頭の片隅に置いておいた方がいいかもしれません。それでも新鮮な生魚の誘惑にはなかなか勝つことはできませんね。
ご家庭で安心して食べようと思うのであれば、やはり冷凍をお勧めします。スーパーで販売されている魚のパッケージにも「冷凍してからお召し上がりください」と記載されていたりもしますから。ちょっとだけ手間がかかってしまいますが、安全な食生活を心がけましょう。 早く、新しいアニサキスの退治方法が完成することを願います。
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